大繁盛の弁当屋さん
風が吹けば桶屋が儲かるという言葉がありますが、東京都心のオフィス街では持ち帰り弁当が大人気だとか。どうやらこの現象、安さ、美味しさ、便利さを徹底追求しているところに秘密があるようです。当然コンビニや既存のテイクアウト店でも負けてはいないと思うのですが、既存店は減少気味で旗色が悪いらしいようです。
売れ筋は500円前後ということから推察すると、やはり景気の先行きに配慮している姿勢が受けているのかもしれません。さしずめ、“不景気風が吹けば弁当屋が儲かる”とでもいう心理的現象なのではないでしょうか。コメやおかずにこだわりながらも、本音は500円という魅力に惹かれる賢い消費者、この微妙な括りが差別化の隙間なのでしょう。
その証拠に、自宅から弁当を持参する人も増えているということです。つまり、こうしたしっかりものには、「安さ」も「美味しさ」もまだ届かないということでしょう。目聡い業者と賢い消費者のせめぎ合いが経済活性化のチャンスと考えれば、目減りしている所得も多少は有効に活用できるので、大いに歓迎したいものですね。