おおいなる勘違い
ムサシとの付き合いも10年になろうとしている。大抵のことはお互いに理解しているつもりだが、一つだけ聞きそびれていることがある。それは家内が旅行で家を空けるときのことである。このころには、散歩の帰りは家内が車で迎えに来るのが習慣になっていたので、旅行のときは迎えがないのは承知しているはずなのです。
散歩に出かけるとき、車が駐車場にあることを確認させ、今日はお母さんの迎えはないからね、と念を押しながら出かけるのである。何でもおみ通しのムサシのことだから、その時点で、今日は迎えがないのだと認識しているはずだと思うのだが、いざ出かけると、車に乗る時間も計算に入れて歩いているようなのです。
はたせるかな、帰りは迎えが来ないことを言い聞かせながら、時間をかけてゆっくりとしたペースで帰路につくことになる。やっぱり、車が来ることを期待しているのかなあ!と思っていたのですが、これが大いなる勘違いであることを思い知らされました。車で迎えに来ないときは、それなりにじっくり散歩を楽しみたかっただけなのです。