ムサシのホームグランド
わが家には、ムサシの指定席が4か所あります。一つは茶の間、私の机の後ろと日のあたる窓際に一つずつ、そして寝室のペットの横です。いずれもちょうどムサシの体にあったサイズの布団にカバーをかけたものです。時々寸借して昼寝をすることもありましたが、彼はそれをとがめることなど一度もありませんでした。
この指定席は今でもそのままで、ふと彼の姿を目で探すことがしばしばありますが、決して存在感が薄れたわけではありません。その雰囲気は仲間のワンちゃんにも伝わるらしく、散歩の帰り立ち寄ったレオ君も、わが家に興味がありそうです。ここがあのムサシの家だと知る由もないのに、何となく懐かしさを感じているのかもしれません。
そんなわけで、レオ君との散歩の終わりにはわが家で休憩をして、一呼吸してから自分のホーム戻ることが習慣になりました。ムサシはあまり使わなかったのですが、庭に少し長めのリードがあり、これに繋ぐと縦横無尽に駆け回り、しばらく楽しそうに過してくれますが、“帰るよ”と声をかけると素直に応じて帰途につきます。