行者の道遊歩道?その1
春には5万本のツツジが咲き乱れる名所として知られる南三陸町歌津の田束山。ここはかつて奥州平泉の藤原秀衡が霊山として深く崇敬した、山岳宗教の霊場として栄えたところです。今では道路が整備され、山頂近くまで車で簡単に行けるようになりました。そこから山頂まで散策してみるのもいいかもしれません。
しかし、是非チャレンジしてみたいのが、全長1.5?の「行者の道遊歩道」でしょう。ここはその昔、行者が修行のために歩いた道です。1周して元に戻るというコースではなく、出発地は樋の口という地域に近い南側と、山頂に近い地点のどちらかに決めなければなりません。後半に楽をしたいのであれば、樋の口からスタートするとよいでしょう。
ウォーキングをスタートすると、杉木立に囲まれ、雑草が生い茂る坂道は決して歩きやすいとは言えません。ここは遊歩道とは思わないで、山伏が修行のために歩いた道なのだ、と言い聞かせながら登った方がよさそうです。まもなく、小さな吊り橋が現れます。そのすぐそばに見えるのがクモ滝です。ここは、かつては「東の行場」で弘法大師が修行した場所と伝えられています。