さんとり茶屋の「藻華丼」
細かく刻んだ藻華(もか)と色鮮やかなイクラ、オクラ、そして長芋のとろろ、温かいご飯に混ぜてかき込むシンプルな食べ物ですが、話題のネバネバ系健康食品の極めつけといった感じです。藻華は松島町の新しい特産品で、本来は「あかもく」や「きばさ」と呼ばれる海藻で、わかめやめかぶと比べるとやや食べにくいが栄養価は高いそうです。
そうした理由からか、これまで食用としてはあまり着目されていなかった藻華ですが、コレステロールの低下に役立つフコイダンを豊富に含んでおり、免疫・抗菌作用なども海藻の中では群を抜いている。この点に着目し、町を挙げて開発に取り組み売り出したものです。硬い部分を除いて刻むと美味しく食べられ、観光客にも好評のようです。
この「藻華丼」を考案したのは、独立して33年という和食一筋の後藤洋志さん。遊覧船乗り場に隣接する店は、2階座敷から松島湾が望める好立地にあり、湾内や三陸物の旬の素材を吟味した料理が数多く、海鮮丼や穴子丼などの定番メニューはもちろん、シーズンにはホヤ、カツオ、ガゼうになど海の香りが満喫できるラインが切れ目なく続きます。