北上川のみろく尊
日本三弥勒のひとつに数えられている北上川の弥勒尊、奥州の高野山とも称されています。寺伝によれば1350年ほど前に役行者によって開山され、後に弘法大師が奥州巡錫の折、弥勒菩薩を安置したと言われています。平泉の藤原氏との関係も深く、藤原秀衡が父基衡の供養のため、祈願所として48坊を造営した。
その後も、時の権力者から寄進を受けた名刹で、弥勒菩薩とは、釈迦が入滅した後の後継者として、56億7千万年後に如来となってこの世に現れ、衆生を救済してくれる仏で、その間ひたすら考え続けていたのだという。弥勒寺の本尊弥勒仏坐像は、33年に一度開帳される秘仏で、宮城県の指定文化財に名を連ねています。
境内には千体地蔵を祀る千体地蔵堂、境内社山王堂、不動明王と歓喜天を祀る不動堂など、数多くのお堂と仏像がある。8月15?16日には大祭が行われ、大勢の参詣者が訪れる。3年お参りするとなくなった人に遭えるといわれ、かつては群集の中にその人の顔を見つけたら、境内のお店でお酒や食べ物を振舞ったものだという。