吉野作造記念館
吉野作造は、大正期の日本を代表する政論家で、大正デモクラシーの理論的指導者であった。1878年(明治11年)に宮城県志田郡大柿村(現大崎市古川)で生ました。「政治とは国民全体の幸福を中心に考えるべきだ」という議論を展開し、東京帝国大学教授で法学博士、新聞の論説委員も努めたジャーナリストでもあった。
欧米留学で欧米の近代政治学を学び、当時天皇主権のもと一部の人間のみで行われていた政治を国民全体の利益追求のために行うべきだと主張し、デモクラシーを「民本主義」と訳し、天皇制を維持しながら政党内閣と普通選挙制の実現を要求した。記念館では、日本の政治運動に偉大な足跡を残した吉野作造の生涯を見ることができます。
宮城県尋常小学校時代は成績優秀で特待生、校長の大槻文彦(日本初の国語辞典の編集者)とは師弟関係でもあった。芝居見物と古書収集が趣味だった作造は最後まで東京弁が苦手だったとか。民主という表現は憲法違反だった時代に生きた「民主主義の父」は今の民主主義をどう感じているのでしょうか。一度聞いてみたいものですね。