返済能力にあったツケの払い方
半月以上も家を空けたツケはかなり大きいと覚悟を決めていたが、そこはわが家のムサシ、私の返済能力(財源)をちゃんと勘案して対策を練っていたようである。これはまるで、テレビコマーシャルで見る消費者金融の「無理のない返済計画」のようによく考えられたものだった。いや一晩で考えたのだからそれ以上である。
具体的には、残債方式とでもいうべき方法で、最初の一日目はかなり長時間に及ぶ散歩だったが、次の日からは少しずつ時間を減らし、1ヶ月位かけて徐々に解消するという実によく計算された方法でした。つまり、元の散歩スタイルに戻るまでに1ヶ月間もかかったことになりますが、納得のいく対応に脱帽でした。
ここからは私の推測ですが、こうした行動の裏には自分の存在感を確かめるという意味があったような気がしています。この謎かけに答えることができたという思いが、お互いの絆をより一層深めたことは確かなのでしょうが、何よりも、毎日一緒にいられることの充実感を取り戻したことが心に滲みるようでした。