おしかホエールランド
石巻市牡鹿地区鮎川は、江戸時代から仙台藩の命を受け、鯨組という捕鯨組織が編成されていました。日本有数の捕鯨基地である鮎川には、明治以後捕鯨会社が置かれて南氷洋捕鯨で栄えた町です。今でもこの地区には鯨の文化が残っており、観光桟橋前に造られたホエールランドにその歴史の重さがたっぷりと詰まっています。
館内では、捕鯨の文化やクジラの生態などを紹介しているコーナーがあり、ボディソニック、3D立体映像体感シアターのほか、館内一階には日本最大のマッコウクジラの巨大な骨格標本もあります。また、中庭には南氷洋捕鯨時代に活躍した捕鯨船(キャッチャーボート)やモリも展示されていますから、当時の様子がよく解かります。
日本を始め北欧では、長い間クジラの恩恵を受けてその文化を育ててきました。おしかホエールランドはこうした人間とクジラのかかわりを捕鯨の歴史とともに学んでいただくためのものです。高さ24mのエントランスホール天井に飾られた、実物大のザトウクジラの親子はその象徴的存在です。海の偉大さを改めて感じることができる施設です。