だれに似たのか淡泊な性格
ムサシは友達の性格などは全く気にせず、擦り寄ってくるワンちゃんにはとても優しく接するので、私たちにとってはこれも自慢種でした。しかし、やっぱり自分の好みがあるらしく、相性のいいワンちゃんの家には足しげく通いましたが、塀の外では思うように話ができないのか、中々離れようとはしませんでした。
すぐ隣にも「ごごちゃん=午後に連れてきたので」という柴犬の雑種がいましたが、オス同士なのに相性がよく、散歩の途中であったりすると、それはそれは丁寧に挨拶を交わします。「こごちゃん」は何時までで一緒に居たいらしいのですが、ムサシはほんの数分で背中を向けてしまいます。彼が私に似たのか私が彼に似たのかそっくりなのが気になります。
そんなドライな一面を見せるかと思うと、他方では辛抱強さに驚かされることも度々あります。例えば、散歩の途中で仕事の電話が入り、時には話が長くなることもあるのですが、そうした場合の協力的な態度はそんじょそこらの子供たちとは全く違います。ちゃんと伏せの体制をとり、会話の様子にじっと耳を傾けているのです。