昔タコ部屋、いま病院
タコ部屋という言葉は、いまは死語になっているのかもしれません。昔ダム工事などの宿泊施設の様子を、自分の足を食いちぎるタコになぞらえてそう呼んだものです。念のため一応説明しますと、ダム工事現場などは山奥であるため、泊り込みで工事に当たりますが、娯楽施設がないため、どうしても賭博にのめり込んでしまう。
多少高い給金をもらったとしても、バクチで全部吸い上げられてしまう。つまり、結果的に自分の足を食うタコと同じだということです。企業が実際は赤字なのに、あたかも儲かっているかのように装い、株主に配当をする粉飾決算もこの類ですが、高度成長期のときに、従業員の給与を上げて、自社製の電化製品などを買わせたのとも似ていますね。
ところが、この現象かなりリフォームして病院に現れているように思いませんか?というのも、最近テレビで頻繁に報道されているように、一方では治療を施しながら、他方では病気の種を撒き散らす。身近な例でも、水虫の治療する医院で、患者が使用したスリッパを消毒もしないで別の患者に使用させる。とんだ循環型世界が出現したものです。