報道関係者の心構え
だいぶ前の話で恐縮ですが、朝8時から放送されているフジテレビ系番組「とくダネ」で、来年から三菱自動車が電気自動車を発売するという話題を取り上げていました。その車の説明を大村レポーターが担当したのですが、車本体の価格、国や自治体の補助金、燃費、充電方法など微に入り細にわたり説明していました。
その解説があまりに見事なので、他のスタッフから“車のセールスマンになったらどうだ”と冷やかされていましたが、茶の間で見ている私たちもまったく同感でした。年金や税金の問題なども、あんなふうに説得力のある説明をしてもらえたら少しは納得がいくのでは、とそのときふと思いました。たぶん内容が違うと言い分けするでしょうが。
政治家や官僚は簡単なことを難しくいうのが仕事なのかもしれませんが、報道機関の役割はその逆で、難しいことでも限られた時間内に解かりやすく伝えるのが役割です。特に事件や事故のレポートは単に真実を伝えるだけではなく、何をどう伝えるべきかを寸時に判断し、言葉づかいや関係者への配慮も必要なのでしょうから。