これぞスローライフの原点
大崎市岩出山にある農家レストラン「凛菜・上の家」は、130年の歴史がある豪農の館を改築したもので、座敷のつくりも贅沢で見学するだけでも目の保養になる。ここで提供される手料理は、地元のおばあちゃんたちが丹精込めて作ったもので、どれ一つとってもほっとする趣があり、昔懐かしいもてなしの心が息づいている。
料理はもちろんのこと、器もこの家で使われていたものだそうで、土間と大きな柱、囲炉裏、よく磨かれた床板と調和している。一方こちら福島県境の丸森町にある「ひっぽ森林のレストラン」は、丸森の自然の恵みがふんだんに取り入れられている。内川に沿って山道を奥に入ると、地元産の木材を使って建てられた大きな家が現れる。
料理は、こごみ、たらの芽などの山菜、たけのこ、しいたけ、へそ大根、イノシシなど筆甫(ひっぽ)ならではの素材を使った山の幸が中心で、健康に気を使ったメニューが嬉しいですね。本物の自然と四季折々の山の幸をリーズナブルな価格で提供すという心意気は、スローライフにあこがれる都会人にとって、心に滲みるものとなるでしょう。