実効性のある点検マニュアルを
静岡県で起きた車両事故がここ数日報じられていますが、被害にあわれたバス運転手の方には本当にお気の毒で、ご家族や関係者の皆様にはお慰めする言葉もございません。車両を安全に運行する責任は、所有者ばかりではなく、運行管理者や運転者にあることは間違いありませんが、単に始業点検を強化しただけでは実効が上がらないような気がします。
当店でもトラックで来店されるお客様が多く、よくお話を窺う機会がありますが、車輪を固定するボルトは点検するだけでは、破損の状況が把握できないということでした。先日の事故車も8本あるボルトのうち、2本にヒビが入っていたようですが、これとても、現実問題として事前に発見できる可能性は薄いように思われます。
国が本気でこうした事故防止対策を検討するのであれば、おざなりに整備点検を呼びかけるだけでは何の解決にもなりません。強度の高いボルトを開発する、出荷前にボルトの強度・耐久テストを徹底して行う、あるいは万一ボルトが折れてタイヤが脱落しても、車本体から飛び出ないような装を開発する、といった取り組みを始めるべきではないでしょうか。