肥満と負債、強い相関があるって本当ですか?
4月8日の日経新聞「経済教室」に4月から始まったメタボ健診(特定健康診査・特定保健指導)制度に関する研究が掲載されていました。その内容を要約すると、およそ以下のようなものでした。食べすぎなどが原因で生じる肥満とお金を借りた場合の利息と強い相関があるというのです。つまり、肥満の人は負債も多いということのようです。
具体的にいうと、肥満の人は目の前にあるおいしいものを我慢することができず、将来に残すツケ(肥満)を容認してしまうということであり、これは、住宅ローンのようにマイホームを一刻も早く手に入れることで支払利息の発生を甘受するのと同じであるというのです。この説に従えば、どちらもが我慢が足りないため肥満や金利を背負うことになるということになるのですから、自己責任原則をこの制度に盛り込むべきだというのです。
この点が担保されていないと、医療保険に頼りすぎて安易に脂肪を蓄えるモラールハザード(道徳の落とし穴)を抑制する効果がはたらかない。もしこの理論が正しいのであれば、大賛成ですが、一方で、BMI(体重を身長の二乗で割った体格指数)の個人差は72%まで遺伝要因によるという説もあるとか。そうすると、肥満の人に言わせれば、今のツケは墓場の先祖様に回してくださいということにもなりますよね。