こけしの絵付け体験?その1
宮城県のこけしには、「鳴子系」「遠刈田系」「弥次郎系」「作並系」の4つの大きな系統があるが、これに「肘折系」を加えると5つの系統になる。それぞれの系統の模様や形は微妙にことなり、どれも伝統に支えられてきた工人の技が光る。長年庶民に愛されてきた伝統の技を学びながら、絵付けを体験できるコーナーが各産地に設けられています。
まず、各系統の特徴ですが、「鳴子系」は独特の技法で、首を回すと“キュッキュッ”と音が出るのが特徴です。胴体は中央部に向かって少し細くなり、裾に向かって再び広がる。模様は「重ね菊」が代表的です。「遠刈田系」は三日月形の目が優しい面持ちで、頭部に紅い放射状の模様があります。胴体は頭部が比較的大きいのに対して胴体は細めです。模様は手描きの花模様、その他、菊花や梅の模様、木目模様などです。
「弥次郎系」はろくろ技法で描かれるベレー帽のような頭部の多彩色が特徴です。胴の中央部に数段のくびれをつけたものもあります。模様は幅広いろくろ線の組み合わせが独特の色調をかもし出しています。「作並系」は子供の遊び道具として愛され続けている素朴なおももちです。胴は他の系統に比べて細く、肩から下部にかけて細くなっています。頭部に赤い輪形の模様が描かれているものが多いようです。