大根のお兄ちゃんの話(その1)
大根のお兄ちゃんと言ってもみなさんはもうお忘れのここと思います。そんな方のためにちょっとだけおさらいしておきますと、数年前のある夏の日、大根を引きずるようにして抱えながら当店を訪れた少年がいました。聞けば、東京から釣りに来たのですが、朝早かったので市場を散策していたとき、おばちゃんに勧められ大根を買ったのだそうです。
そのまま持ち帰るのでは大変だろうと、持ちやすく梱包してやったのが彼との最初の出会いでした。その後も何度か来店してくれたのですが、つい最近もひょっこり現れ笹かまぼこを買っていってくれました。早いもので当時中学生だった彼は今年、大学受験だということでしたので、頑張ってくださいね!といって見送りました。
先日塩釜神社にお参りする機会があったので、ふと思いつき、おみくじを引いた時に、「合格祈願」の文字が目に入ったので、お守りを一つ買いました。効能を見るとなんにでも効くと書いてあったので、少し物足りなく感じていたところ、「さくら咲く」というのがあったので、これだと思い早速これも買いもとめ、大根のお兄ちゃんに贈ったというわけです。