忘れられないあのしぐさ
ムサシとの会話は何時でもできるので、特に気にしたことはないのですが、ふと考えてみると、就眠前と昼間の仕事中では少し違っていることに気がつきました。夜の会話は現在のムサシと話していますが、仕事中は昔のムサシと話しているようなのです。今日はひょんなことから、ムサシのあるしぐさのことを思い出しました。
お彼岸も明けたというのに今日は朝から雪が降り、おまけに仕事のことで少し滅入っていたせいもあるのか、ムサシとの会話が少し長くなりました。その中で、お客様が来た時ムサシをあわてて繋いだ時のことに話が及びました。どんな人が来てもかみついたりすることなどありませんが、体が大きいので恐怖を感じた人もいました。
かつての私のように犬が嫌いな人もいるので、ムサシをピアノの足に繋ぐことにしていました。何回か繰り返すうちに、お客様が来るとピアノの前に立ち、私が首輪を付けやすいように首を差し出すようになりました。こんなことはしたくないと思っている私の心を察しながらも、そっと首を差し出すムサシのしぐさを思い出しました。