熟練の技「仙台箪笥」(その4)
次の時代に残していくために、「行政も巻き込んで仙台箪笥の新たな可能性を探っていきたいと思っています」と話す。「ジャパンブランド育成支援事業」は、地域の歴史や文化の中で育まれてきた素晴らしい素材や技術などの地域資源を、現代生活に適合させたり、海外の市場にも眼を向けたりしながら進化させていくことで、時代や国境を越えた強い共感を呼ぶ新しい商品やサービスを生み出すことを支援する事業のこと。
日本らしさを表現しつつ、世界に共通する「ジャパンブラン」を実現していくことを目指している。支倉常長の時代にはバチカンに塗り箱が贈られた記録が残っていますから、仙台箪笥も世界の市場に通用するものとして伝えていきたいですね。」いよいよ世界へ進出する仙台箪笥。仙台・宮城を代表する伝統工芸品・仙台箪笥の新たな挑戦がスタートしています。
美しい欅の木目に映える重厚な打ち出し金具は、何十種類もの鏨(たがね)を用いて、全て手作業で彫進められる。それぞれの職人が磨いた技を注ぎ込み、約3ヵ月かけて仙台箪笥は出来上がります。宮城県芸術家協会で宮城県知事賞を受賞するなど、多くの賞を受賞している長谷部さん達の、世界に向けての挑戦に注目しましょう。