栗原市花山(その3)
その右手にあるもう一つの店が「花舞の里」です。ここも地場産の粉と天然水で仕込んだ香りのよい「そば」を打っています。店の横には農産品の直売所もあります。いずれも、冬季は閉店され四月になると開店する。そして最後は「温湯山荘」です。やっと11月に再開にこぎつけました。ここは雪景色を眺めながら日帰り入浴ができます。
迫川の清流沿いに佇む山間の出湯として知られている「花山温泉」のルーツは、8世紀も前のことになります。1150年ごろのある日、山が崩れたのがきっかけで温泉が湧き出たと伝えられています。その後、1180年には、奥州藤原氏三大秀衡が湯神社を祭祀しました。江戸時代になると、鎌倉時代から奥州に隠れ住んでいた三浦氏の子孫が関守しとして伊達家に仕えるようになりました。
以来、湯宿として栄えてきたところですが、現在の花山温泉温湯山荘は、市民ばかりではなく、観光やレジャーに幅広く利用されています。近くには、国定史跡・仙台藩花山村寒湯番所跡があり、藩政時代の面影を今に残しています。大災害に見舞われながら、見事に復興を遂げた「温湯山荘」は昔と同じ湯加減でお客様を迎えてくれます。