山王史跡公園
栗原市一迫にある「山王史跡公園」は、縄文時代から弥生時代にかけての土器や石器などが数多く出土した一迫の山王囲遺跡内にあります。公園には竪穴式住居が復元されています。埋蔵文化センター「山王ろまん館」では、出土品の展示や縄文時代の布、網布(あんぎん)の復元が見られます。また、この公園は、あやめ公園としても親しまれています。
山王史跡公園あやめ園は広さが13000?あり、アヤメ、カキツバタ、ハナショウブが咲きます。咲き始めは5月下旬ごろですが、6月中旬から7月上旬ころに「アヤメまつり」が開催され、「みちのく鹿踊り大会」や「神楽大会」などのイベントも行われます。祭りの期間中はハナショウブがちょうど見頃を迎え大勢の観光客で賑わいます。
日本の山野に自生するアヤメは青と白ですが、この公園のアヤメは品種改良した「設楽(シダラ)系アヤメ」で、桃色・藤色・赤紫など、ハナショウブと同じような色の花が咲きます。カキツバタも紅・藤色・白などで珍しいのですが、ハナショウブは、「長井古種」「江戸系」「肥後系」などの品種を植栽しています。なかでも、日本花菖蒲協会会長であった、故平尾秀一博士が命名した「一迫」は、同じ株から4弁・5弁・6弁の花を咲かせる変わり花です。