元祖仙台駄菓子本舗「熊谷屋」
時代を超えて人々に愛され続けてきた素朴な味わい。仙台駄菓子の伝統を守り続けているのが元祖仙台駄菓子本舗「熊谷屋」です。元禄8年(1695年)、奥州街道沿いの北鍛治町で創業開始して以来、同じ場所で歴史を刻み、現在の店主・熊谷光雄さんで9代目だそうです。「元来庶民のために作られたのが駄菓子なのです」と熊谷さん。
「熊谷屋」では、大麦や米、きな粉、黒砂糖など昔ながらの原料を使い、赤色を除けば添加物は一切ないという拘りようです。素朴な形や色も魅力で、噛むほどに素朴な味と香りが口いっぱいに広がります。一部機械をとりいれたものの、基本的には職人による手作りで、子供からお年寄りまで安心して食べられるお菓子です。
「ゆびわ」「うさぎ玉」「うめぼし」「きなこ」など、昔ながらのネーミングも楽しい。現在、店頭には20種類ほどが並んでいます。仙台の風土と人のつながりによって支えられ、今日まで続けられてきた仙台駄菓子。急激な変化を遂げつつある日本の食生活ですが、創業300年を機に、日本の食文化の良さを再認識していただく菓子作りを目指すとのことです。