まだまだ修行が足りない私
ムサシからあれほど手ほどきを受け、動物の心を理解していた積りでしたが、今回の津波騒ぎでの自分の対応の悪さを考えると、まだまだ修行が足りないと実感しました。津波の到達時間を知らせる市役所の放送、ひっ切なしに鳴り響くサイレン、巡回する消防車の鐘の音など、レオ君やロン君達にとっても不安がいっぱいだった筈です。
そのことに逸早く気づいてあげられなかっただけでも情けないのに、例え数分といえどもレオ君を一人にしてしまったことは不覚でした。どんなに不安だったのかと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。心のどこかで散歩をしてやっているという驕りがあったのかもしれませんが、それだけではなさそうです。
しかし、ご近所の皆さんが避難所に向かっているのを見ても動揺することはありませんでした。レオ君を預かった時から、彼とともに行動しようと思っていたので、レオ君を受け入れてくれるはずがない避難所へは向かわないと心に決めていました。ムサシもこのことに関しては評価してくれたようなので、何とか面目が保てたという次第です。