登米のはっと伝説
旬の野菜や油麩を、あつあつの醤油とだしで煮込みます。みそ味や塩味、カレー味もあります。小豆、ずんだ等スウィーツ風など種類は多彩ですが、登米地方の代表的な郷土料理「はっと」は、地域の定番メニューとしてだけではなく、お客様のおもてなしにも一役買ってきました。そして、これからももてなしの心と共に親しまれ続けることでしょう。
「はっとは小麦粉を真水で練るのが特徴です。秋田や山形では、うどんのように塩水を使います。その他、福島では『すいとん』、岩手では『ひっつみ』など、同様な料理が東北地方一円で伝わっています。」と語るのは、登米はっとの会会長の飯塚哲郎さん。現在、29軒の会員で毎年開催される「全国はっとフェスティバル」や「はっと屋台村」などのイベントを開催して、全国に登米の食文化を発信しています。
はっとの起源は江戸時代にさかのぼり、様々な言い伝えがあります。「とよま第4代藩主の宗倫公が昼食をもたずに狩りに出た時、農民にごちそうになったのが麦を原料とした塩はっとでした。宗倫公は大変美味しくいただいたそうです。また、「朝夕の食事には麦などの雑穀を食べるように」という法度「はっと」が定められた説など様々あります。