校舎の宿「さんさん館」?その1
南三陸町の山間にある「さんさん館」は、閉校になった林際小学校を2001年に宿泊・交流施設として蘇らせたものです。古い木造校舎はとても懐かしく温かい雰囲気があり、2階の宿泊室の前には2年1組、3年2組といった札が昔のままにかけてあり、とてもユーモラスで、今にも子供たちが駆け出してきそうな趣です。
グリーンツーリズム体験のできるこの施設では、海も山も体験できますが、圧巻はホタテの水揚げでしょう。漁師の村岡賢一さんが三戸辺漁港から志津川湾に船を出してくれます。ブイが浮かぶ養殖場に着き、ホタテ貝がたくさんついたロープを引っ張りあげると、今度は貝の表面についた海藻やフジツボを貝用のナタで削ぎ落します。
それからいよいよナイフで貝を開き、大きな貝柱をぺろりと頂きます。何とも言えない新鮮で甘く、海の恵みを肌で感じることができます。村岡さんは「捕り立ての本物の味を知ってほしいですね。食べることから、天の恵みのありがたさ、海の環境を守ることの大切さをみんなで共有していきたいものです」と話しています。