民宿「のんびり村」?その1
北上川河口近くの長面浦は、川の水、山の湧き水、そして海水が流れ込み、栄養分が豊富なため、カキが育つ潟湖です。そのほとりにあるのが、民宿「のんびり村」で建物は築150年という、この地方特有の板蔵に手を加えただけの年代物です。ここで迎えてくれるのが、名前の通りの、のんびりお母さんこと坂下清子さんです。
訪れる人をおおらかに迎え入れてくれるので、ほっとする時間を過ごすことができます。豊かな自然と旬の料理を味わいながら、漁業体験もできるという贅沢を存分に体験できるのが魅力です。例えば、魚を獲る網に入ってしまったヒラツメガニをせっせとはずす「カニはずし」。漁師は捨ててしまうのですが、のんびり母さんはもったいないといいます。
丁寧にとってお客さんと一緒に食べることにしているのだそうです。コツを教わると、はずし方もだんだん上手になり、しまいには夢中になってしまうから不思議です。バケツいっぱいになると、お母さんが茹でてカニごはんを作ってくれます。もったいない精神が生んだご馳走を囲むと思わず笑顔がこぼれてしまう。この海の幸は、長面浦を守りたいとご主人の健さんがリーダーとなって行っている環境保全活動のおかげもあるようです。