盲導犬の活躍と引退後の生活
パートナーとの安全な生活ができるようになるまでは、かなりの時間が必要なため、卒業後も担当の盲導犬訓練士が定期的にフォローすることになっているという。こうして始まったパートナーとの生活も10年前後で引退の時を迎えます。その後は、引退犬飼育ボランティアの家にペットとして引き取られ余生を送るケースが多いそうです。
ハーネスをつけると、仕事の延長と思ってしまうため、外出する時もつけないようにしなければならないのですが、衰えたとはいえ、パートナーの役に立ちたいと願い続けるワンちゃんもいるといいますから、並の人間とは少し出来が違うのかも知れません。わが家のムサシを見ていても、人と付き合うことが大好きなことは想像つきます。
こうした律儀なワンちゃんたちを、日本の社会はまだまだ認めていません。2003年には、遅ればせながら「身体障害者補助犬法」が施行され、飲食店やスーパー、コンビニなどの施設や交通機関ではパートナーと同伴できるよう義務づけられましたが、タクシーの乗車拒否などは未だに後を絶たないなど、まだまだ浸透していません。