ムサシの指定席
わが家にはムサシ専用の指定席が二つあります。一つは家内の車の助手席で、もう一つは食事するときの席です。どちらの席も未だに誰も使用しないで、ひょっこり彼が帰ってきたときにあわてないようにしています。考えてみると、ムサシもそれ以外の席に座ろうとしなかったように思いますが、それはなぜだったのでしょうか。
指定席ではないにしても、ムサシがよく使う場所はほかにもたくさんあって、どこでもフリーだったはずなのですが、この二つの席だけは別だったというのも不思議な話です。例えば、私の布団にもぐりこむ時などは、かなり強引でなりふり構わず、まっしぐらに自分で居心地のよい場所に向かうといった具合でした。
そう考えると、これはムサシのこだわりではなく、私たちのこだわりだったのでしょうね。このような拘りは、どこの家庭でも一つや二つあっても不思議ではないのでしょうが、車の助手席を未だに開けておくというのは、少し異常なのかもしれませんね。そうはいってもこのスタイルはこれからもずっと続けていくことになるでしょう。