盲導犬が誕生するまで
盲導犬に適した犬種の9割が、わが家のムサシと同じラブラドルレトリバーだという。そして、ゴールデンレトリバー、両者の一代雑種の3種類でほとんどを占めている。しかも、穏やかで落ち着きがある。待つことが苦にならない。近くでハプニングがあった時に取り乱さない。逆に攻撃性があり、訓練してもほえぐせが直らない犬は適さないのだそうです。
このように盲導犬に適した血統の繁殖犬から生まれた子犬を、生後2カ月になるまで、母犬のそばで兄弟姉妹と一緒に過ごさせる。その後盲導犬の候補の子犬たちはパピーウォーカーと呼ばれるボランティアの家庭で10カ月間、家族の一員として育てられます。その後、1歳頃から2歳前後まで訓練センターでトレーニングに励みます。
上り下がりの段差での訓練や障害物をよける訓練などのほか、目の不自由な人との共同訓練なども行われ、この間、盲導犬への適性や健康状態などが確認されます。そして、盲導犬として向いていると判断された犬は訓練センターを卒業し、盲導犬を希望し共同訓練を受けた視覚に障害がある人のもとで新しい生活が始まります。