ムサシの変な癖
ムサシは体温が高いので、せっかく私のベッドに潜り込んできても、そう長く滞在しないのです。ただ、一晩に何回も出入りするので、そのたびに布団をめくり上げなければならないのですが、それでもきてくれることが嬉しくてたまりません。しかし、この時の動作が少し変なのです。明け方になるまでは何回入ってきても、顔を私の足の方にむけます。
空が少し明るくなり始める頃になると、今度は顔が私と並ぶ位置に入ってくるのです。私はこのときとばかり、腕枕をしようと思うのですが、そうは問屋が卸してくれません。何故かくるりと頭をかわし自由なポジションに逃れるのです。このことについては彼に改めて聞かなくてもわかるような気がします。たぶん束縛されるのが嫌なだけなのでしょう。
しかし、このスタイルになると落ち着くのでしょうか。私がベッドを離れるまでぐっすり寝込んでいることも結構あります。私としてはトイレにも行きたいし、ムサシと離れたくはないしで悩むのですが、生理現象には勝てず起きることにすると、彼も必ず私に従っておきだします。こんな小さなドラマが何故か飽きもせず延々と続いているわが家なのです。