しっとりとした鶴城まんじゅう
砂糖を使わず米と大麦、風味づけの黒胡麻だけで作った鶴ヶ飴、江戸時代から続いている老舗の伝統の味です。栗原市栗駒岩ヶ崎にある、ここ「鶴城まんじゅう岡本老舗」では、7代目岡本浩一さんが店を継いだのをきっかけに、20年前からまんじゅうやゆべし、季節の生菓子など和菓子づくりを本格的に始めました。
「鶴城まんじゅう」という名前は、この辺一帯が鶴丸城の城下町だったことにちなんで名づけたものだそうです。しっとりとして柔らかな生地に滑らかな餡がたっぷり入っていて、日持ちがよいのが特徴ですが、これは生地にくず粉が入っているからだということです。当初は都会風を意識して甘さを抑え目にしたのですが、評判は今ひとつでした。
そこで、地元のお客様の要望を取り入れ少し甘めにしたところ、最近は地元だけではなく、遠方のお客様から贈りものや法要の引き物用にと注文が来るようになりました。商品ごとに餡の味や食感を変え、より美味しい製品を求め日々試行錯誤を繰り返しているという。こうした真摯な菓子づくり姿勢が高く評価され、フアン層が拡大しているようです。