さすがにこたえる寝不足
「人間が犬の3歳ぐらい知恵がある」などというアマノジャクは、人間社会の常識からすると、到底受入れられないことぐらい承知しているつもりですが、少なくとも、人間が動物達を支配しているという驕りだけは許せないのである。多分その論理は、食べ物や安全は人間に依存していることは紛れもない事実であるというものでしよう。
どちらが知恵者であるか、偉いかを問題にしているわけではない。彼ら(犬達)の純粋さを人間の浅知恵で踏みにじってしまうことの恐ろしさを訴えたいのである。ムサシが私の布団に潜り込み、静かな寝息を立てているのを見ると、こんな取り止めのない葛藤が何故か毎晩繰り広げられるのである。それは今の幸せを確かめるため儀式のようでもあった。
確かに尋常ではない自分を認めざるを得ないのですが、現実に立ち返るとかなり次元の低い自分に気づき、ムサシの純な気持ちに申し訳ないようで、そのことを彼にぶっつけて見ると、そんなことはどうでもいいから、早く仕事をかたづけて散歩に行こうというのです。こんな毎日を繰り返しているうちに、さすがに寝不足になってしまいました。