円菓(まどか)の桜菓子
花形にたたまれた端正な形の「桜餅」。自家製のこし餡は熟練の渋切りによる澄んだ紫色で、上質の白ザラメと合わせたさっぱりとした甘さです。絹漉しのふるいを通し、何度も繰り返して水に晒すことで口の中にさっぱり感が広がります。この心浮き立つような「桜餅」は、1個179円で2月中旬から4月中旬にかけて店頭に並べられます。
また、「桜」は、かわいらしい色合いの花びらと黄身餡で、羽二重餅のようにふわふわした求肥(ぎゅうひ)の食感なのは小さな子供にも喜ばれそうです。あえて黒漆や寒色の落ち着いた銘々皿にのせると、よりお菓子の温かみが引き立ちます。こちらは、1個273円と少し高めの値段に設定されていますが、食べてみるとその価値に納得させられます。
「寒氷」は、風に乗り空を舞う桜のように、はかなさを感じます。寒天に砂糖でつくった半生菓子の寒氷を桜形に抜いたもので、しっとりとして舌触りなのが特徴です。ぼかしになっているのが珍しく、ホームパーティ等のあとに、冷やした寒氷を肴に辛口のお酒でいっぱいやるのも洒落ているかもしれませんね。