雨乞(あまご)の柚子酒
柴田産のユズと大崎さんの日本酒で仕込んだ柚子酒がこのほど開発され、6月22日から仙台市や大崎市の契約酒販店に並ぶことになりました。開発したのは大崎市三本木の新沢醸造店で、地元の素材を光らせたかったと開発の動機を語っています。「雨乞(あまご)の柚子酒」と名づけられたこのお酒は200本限定生産だそうです。
新沢醸造店によれば、「ユズと言えば西日本が有名ですが、宮城にもいいユズがあることを知ってもらいたい」ということです。原料は、北限の自生ユズとして知られる柴田町入間の雨乞地区のユズで、一升瓶1本当り62.5個分の果汁を日本酒に加え、さわやかな酸味、奥深い香りが日本酒本来のコクとともに広がる味わいに仕上げたということです。
店頭価格は3700円(税別)に押さえましたが、採算を考えると大変な赤字になったということです。それでも販売に踏み切ったのは、柴田のユズ農家が、遠く離れた三本木の蔵に協力してくれた気持ちに応えたかったからだといいます。日本酒の消費量が年々低下し、蔵元を取り巻く環境は厳しさを増していますが、1年で消えることのないように精進したいと豊富を述べています。