そんな時ムサシだったら
仕事にはストレスがつきものですが、私の仕事もごたぶんに漏れずストレスの塊が団体でやってくることがしばしばあります。そうしたときは、物事を解決してストレスをなくすよりも、何とか逃れようという意識が強かったのですが、ムサシと相棒を組むようになってからは少しずつ変ってきたような気がしています。
ムサシは一見飄々としているように見えますが、実は辛抱強く信念を曲げることがありません。決して相手をせかせたり、見切り発車をしてまわりをがっかりさせるようなことは、一度もありませんでした。この安心感が相手に伝わったとき、お互いの間にある溝もかなり埋まり、あれほど重荷に感じていたストレスが自然に解消されます。
それはどんな時にそう感じたかというと、仕事の都合で二人とも遅くなり、ムサシに食事を与えることが出来なかったときなどです。自分がそうした立場にあったら、我慢が出来ず何らかの行動をとったに違いありません。しかし、ムサシは私たちを信頼してひたすら待っていてくれるのです。この忍耐強さはいったいどこに秘めているのでしょうか。