コンブのはなし?その5
日本のコンブのおもな産地は東北以北です。外海に面した比較的波の荒く、水深5?8m付近に生育するものが多いようです。生育水深は潮流の強さや水の透明度などによって異なり、津軽海峡では7?8m、所によっては20mもの深いところで採れます。年間の生産量は、約30,000トン前後といわれています。
コンブは、通常石数で数えられるため、1石150kgですから、20万石ということになる計算です。この内青森、岩手、宮城の東北3県の合計は1万石(1,500トン)です。つまり、総生産量の5%に過ぎないことになります。他の95%は殆ど北海道で生産されていることになりますから、北海道にとっては重要な特産品ということになります。
コンブの多くは多年性で、夏の終わり頃から秋の初めにかけて成長します。そして夏の終わりころから冬にかけて放出される遊走子が、やがてコンブの幼体となって、翌年の夏から秋にかけて成長します。これが水コンブといわれ、その芽付きの状態で次年度の作況の目安とされます。水コンブは夏から秋にかけて葉体の先端の古い部分が枯れますが、秋の終わりころには再び成長活動がさかんになり、古い1年目の葉体の下から新しい組織ができます。