浸透させたいグリーフケア?その1
先日(平成20年5月4日)、日経新聞「医療」欄に、グリーフ(悲嘆)ケアに関する記事を見つけました。「死別で起きる悲嘆の反応には怒り、事実の否認、後悔や自責の念などがあり、時には不眠や食欲不振といった体の不調が出ることもある。グリーフケアでは、対象者が事実を受け入れ、環境の変化に適応するプロセスを支援する。」と書いてありました。
医療従事者や心理士などの専門家のほか、自助グループも担い手になるということですが、1960年代に米国で始まり、英国やドイツなどでも浸透しているそうです。確かに、大切な人を失った悲しみは人それぞれで、他人がヅカヅカと踏み込むのは考えものであるという認識はあります。しかし、現実問題としてどうケアすればいいのか迷うことも確かです。
グリーフケアのポインとは、「死別の状況やそこに至る過程を重視する」「遺族の『語り』を重視する」「遺族自身も気付いていない悲嘆があることを認識する」「『治す』より『寄り添う』」「ケアの提供者の限界を知る」ことだそうです。それから、家族を傷つける可能性のある言葉は、「そんなに悲しんでいると、亡くなった人が心配するからダメ」「思ったより元気そうね」「『早いですね』(亡くなってからの年月について)」などだそうです。