三角油揚げで有名な定義如来
作並温泉から東北へ6kmほどの距離で、大倉ダムの先にある定義地区には、「定義如来」の名で親しまれている極楽山西方寺があります。この地区は、平重盛(清盛の長男)に仕えた平貞能が平家滅亡後、源氏の追っ手を逃れてこの地に棲みつき、「定義」という名に変えて平重盛から預かった阿弥陀如来の宝軸を護った事に始まります。
重臣の末裔早坂源兵衛が出家してこの寺を開いたと伝えられています。山門に向かって真っ直ぐに伸びる参道の両側には、みやげ物店が並んでおりますが、その中でひときわ目を引くのが「三角油揚げ」です。宮城県産の大豆を使っているためか、サクッとした歯ごたえが人気で、揚げたてを醤油と七味で食べるのがシンプルでいいですね。
また、この定義にはもう一つお奨めの食べ物があります。それは「やきめし」です。といってもチャーハンではありません。太鼓型のおにぎりのことですが、縁結びのご利益があるといわれ、みそ焼きやニンニクみそ、シソ巻きなどがあります。少しはなれた場所には五重塔や庭園もありますから、お参りの後のんびり過ごすのもいいかもしれません。