やまのしずく
蔵王連峰の麓にある七ヶ宿町は、水源の町で町内の七ヶ宿ダムは、宮城県内7市10町にわたりおいしい水道水を送り続けています。町の周囲の広葉樹林帯にしみ込んだ雨水は、降り積もった厚いフィルターを通って幾筋もの清流となり、ダム湖へと注ぎ込まれる。その美しい水は、七ヶ宿のまちなかや田畑へも網の目のように流れている。
山間の七ヶ宿町は、寒冷な気候のため、米作りには厳しい環境ですが、逆にこの環境だからこそ育つ、実に美味しい新品種の米が誕生しました。試食会でも絶賛されたお米は、「やまのしずく」と名づけられました。湯原地区の高橋美幸さんの田んぼで5年前から試験栽培されてきた早生品種のうるち米です。一粒一粒がしっかりしていてあっさりした味です。
寿司やおにぎりにぴったりと評判です。この米を育てているのは、源流米ネットワーク9軒の農家です。田んぼの土は必ず松島のかき殻を砕いたものを混ぜ、さらに用水路の水の取り入れ口に炭をおいて水を浄化しています。ここの用水路の水は飲むことができるほどです。この炭も周囲の山から出る間伐材を地域の人が焼いたものです。このように、「やまのしずく」は、環境循環と食の安全を意識して育てられた米なのです。