花山湖畔 渕牛館跡?その1
2008年6月の岩手・宮城内陸地震で大きな被害を受けた栗原市花山地域では、温泉が全て営業できなくなってしまいましたが、2009年秋には花山温泉温湯山荘が営業再開されました。その花山の中心部に優美な姿を見せているのが花山湖です。眺めているだけでもひと時の安らぎを覚える湖ですが、歩いてみたくなるのが展望スポットです。
ここは、渕牛館(華山城)跡の遊歩道です。広い駐車場から山道を登って、東屋のある展望地までは約10分。途中までは舗装された比較的広い歩道なので、坂道とはいえとても歩きやすい。スタートして間もなく、左手にすっぽりと山々に囲まれた湖面が見えてきてほっと一息つけます。ここからはややきつくなりますが、10分ほどで東屋が見えてきます。
ここからの眺めは格別で、湖面を見下ろすと山の向こうにはのどかな田園風景が広がります。この一帯にあった渕牛館は、陸奥の国の豪族、安倍頼時の築城によるもので、その子、貞任の居城だったと言われています。前九年の役で貞任が反乱をおこした時、現在のダムサイトの岩石や丸太で堰き止め、水を湛えて守りを固めた。