阿部八酒店(その1)
仙台市青葉区宮町にある地酒専門店「阿部八酒店」。その3代目店主である穀田博昭さんが薦めるのは、「雨乞(あまご)の柚子酒」です。「本が出るころには売り切れていると思いますが、この柚子酒は絶品ですよ」という。この柚子酒は、新澤醸造店(大崎市三本木)が昨年初めて手掛け、198本限定で発売したものです。
「税込みで3885円と値は張るけど、味はすごく完成されていますよ」とのこと。宮城県南部の柴田町の雨乞地区は、自生の柚子の北限として知られていますが、この柚子を一升瓶1本当たり62.5個も使っている。今年の初夏の発売に期待しているということです。青葉区で30年ほど前、先代が"地方で評判の酒を取り寄せたい"と注文を受けたのを機に、地酒を取扱い始めた。
「ずっと日本酒専門店でやってきて、5、6年まえからリキュールも扱っています。正直、梅酒がここまでブームになるとは思いませんでした」。穀田さんは、全国30から40にも及ぶ取り扱い蔵元に、全て足を運んでいます。販売に力を込めるのは「自分と同世代の方が前向きに取り組んでいるところ」と強調しています。