本格的能舞台のある碧水園
白石市古典芸能伝承の館「碧水園」には、本格的な能楽堂と茶室があり、市民の伝統芸能や文化活動の練習、発表の場となっています。能楽堂は京都西本願寺北能舞台を手本として作られた本格的な舞台で、見所後部のガラス戸を開放すると庭園と一体になる設計されており、庭園には彼岸桜や刈込のつつじ、さつき、紅葉が四季それぞれに美しい。
能舞台では年2回、観世流、喜多流の公園がおこなわれます。茶室は大徳寺の立花大亀老師より指導を受けて作られたもので、八畳広間を「藍如亭(らんにょてい)」、三畳台目小間を「碧水庵(へきすいあん)」と名づけられました。老師によれば、「禅林句集」に潤水湛如藍(潤水湛えて藍のごとし)の句から「藍如亭」、遠山無限碧層の句から「碧水庵」と名づけたとのことです。
蔵王を源流とする白石川の上流碧玉渓を流れ、白石城の内堀を経て、庭園の池にそそぐ。碧水園の「碧」は「白石の王」と書きます。町の中を網の目のように流れる水、まさに水は白石にとって王である。そんな意味も含まれているのかもしれませんね。吉野檜や青森ヒバが使われた本格的な施設は一般の人も見学できます。