チーズ工房 丸森
丸森の穏やかな環境に包まれながら、酪農家たちによって大切に育てられ牛たち。その穏やかな姿を日々眺めながら作るチーズは、無調整生乳の美味しさがそのまま伝わってきます。3ヵ月熟成の「ヤング」はミルクの甘みを感じるフレッシュな味。6ヵ月熟成の「セミオールド」になると塩味とミルクの一体感が増してきて、酸味が心地よく感じられます。
そして、12ヵ月以上寝かせた「オールド」では、甘み、塩味、酸味に加え苦味がバランスよく渾然と溶けあつた深い味わいに仕上がります。オリエンタルな香りが芳しいクミンシードを加えたタイプやブランドネートルやセロリ、ガーリックなどを加えたタイプのゴーダもあり、どれも塩分は控えめに調理されていますが、凝縮感、成熟感ともに十分です。
近年レスランやワインバーから引き合いが多いのが「カチョカヴァロ」です。フライパンでソテーすると、表面はトーストのように香ばしくバリッと、中はトロトロと糸を引くクリーム状になり、成熟感がより満喫できます。丸森の風景と人が育てたミルク。そのミルクが健やかな味わいのチーズとなって映し出されています。