手打蕎麦 十里
仙台市の北西部にある定義如来は、安産と縁結びの霊場として今も多くの参拝客が訪れます。そんな定義如来には少し離れたところに五重塔が立っている庭園がありますが、その入り口正面に「十里」があります。平成13年に奥田信二さんが開店したこの店は、そばは細めの二八。粉は宮城の栗駒、北海道、福井、茨城産などを使っています。
表面が滑らかで、軽くすすると滑らかに喉に吸い込まれまれます。「場所柄、年配の方から若い方にも食べていただけるよう考え、自ら納得できるそばをお出ししています」とそばにかける心意気を話す。つゆはダシにサバ節とカツオ節を使ったやや甘めのものですが、まろやかで、二八そばにぴったりのさっぱり味に仕上がっています。
「十里」の店内中央には囲炉裏があり、炉端で焼く田楽も名物の一つで、味噌は仙台味噌をベースにした山椒味噌やゆず味噌、じゅうねん味噌、あま味噌など手作りのものばかりです。そして定義名物の「三角油揚げ」もお勧めの一品です。つゆは辛めという方も一度試してみてください。喉ごしのいい「十里」のそばには不思議な魅力があります。