切込焼記念館
加美町宮崎の切込地区は、幻の陶磁器「切込焼(きりごめやき)」のふるさとです。切込焼は江戸時代の後期から明治時代のはじめ頃まで切込地区を中心に生産されていた陶磁器ですが、残された資料が少なく、その多くが謎につつまれたままである。陶芸の里にある切込焼記念館では切込焼を代表するらっきょう形徳利や三彩皿など貴重な伝世品が見られる。
陶芸の里は切込焼の古窯を背景にしたやまあいにあり、郷土文化保存伝習館(陶芸教室)、レストランすみかわ、温泉保養施設ゆ?らんど、キャンプ場、コテージなどが並んでいます。切込焼の貴重な伝世品を多数展示しているほか、当時の窯の様子をジオラマで再現し、東北に花開いた美しい磁器、切込焼を今に伝えている。
切込焼はこれまで数度窯跡を発掘した結果、生産の最盛期は1840年?50年と推定されているが、藩献上用の上質な製品と庶民向けの日用雑器の2種類が焼かれていた。日用雑器にその切込焼らしい特徴が現れており、愛好家の人気の的となっているが、献上品は有田焼とほとんど区別がつかず、どれが切込焼かよく分からない状態だという。