今が午後2時の状況
今から十数年前、いわゆるバブルがはじけるころの状態を評して、午後2時頃などとよんだことがあった。多分その心は、一日の中で最高に気温が高いが、下降に向かうという意味なのでしょう。ムサシも今がそのときではないかと感じられる今日この頃です。もちろん、そう感じる何の根拠もないのですが、あまりに平穏すぎることが少し怖かったのです。
しかし、当のムサシはわが世の春を謳歌しているようで、わしたちも今の状態が百年も続いてくれればいいのにと願うばかりです。病院の先生に言わせると、“大型犬には珍しく肝臓が丈夫なのでムサシは長生きすると思いますよ”ということでしたが、健康管理には自分たち以上に気を使い定期的に検診を受けることにしていました。
時には、注射を打つこともあったのですが、そんなときでもじっと我慢して協力してくれるようになっていた。あんなに怖がりだった彼がどういう心境の変化でこうなったかかなり不思議だった。始めは先生との相性の良さだと思っていたが、やはり、本音で話しかける姿勢が、恐怖心を軽減させたというのが真実のようです。