他人任せでよいのでしょうか?日本の食文化
2月8日の読売新聞にフィンランドの種子備蓄の記事が載っていました。同国の国土の大半は亜寒帯で、農業に適した日数は中央部で年間わずか150日に過ぎないということです。それでも、南西部の地方都市ワンマラでは大麦やエンバクの種約1200?が備蓄されており、これを栽培すれば約1.5万?の穀物となり、年間20万人分を賄えるそうです。
また、社会主義国キューバの首都ハバナでは、ビルに挟まれた70?の角地でサトウ大根やレタスが栽培されているという。都市農業は90年代の食糧危機から生まれたそうですが、それにしても取り組み姿勢は見習うべきものがあるような気がします。フィンランドの場合は、穀物の自給率が114%に回復した現在でも、備蓄は国家安全保障そのものだと位置づけている姿勢は高く評価すべきではないでしょうか。
もちろん、日本にもそうした取り組みをしている地方自治体もあるようです。北海道の沼田町の場合は、町全体がすっぽりと雪に覆われるという地域特性を活かして、「スノークールライスファトリー」と名づけられた町立コメ倉庫がある。これは、道内の産学官で作る大規模長期食料備蓄基地構想推進協のモデル倉庫だということです。食の安全を確保するためには、まず自給率を高めることが基本ではないでしょうか。