動物たちの闘病生活
先日のテレビで、「はつね君」と名づけられたキツネの話が取り上げられていました。大崎市在住の森京子さんという方が、自宅の裏庭にやってくるキツネを観察しながら、面倒を見ていたという内容ですが、一匹のキツネが疥癬という皮膚病にかかってしまい、体中の毛が抜けてしまったのを見かねて、薬を与えたということでした。
ご本人は、野生の動物に手助けをすることに抵抗を感じたともおっしゃっていましたが、「はつね君」の名づけ親でもある森さんは、ご飯に薬を混ぜて与えた結果、みるみる回復し、後に生まれた弟たちの面倒をよくみるまでになりました。しかし、病気のため成長が遅れてしまった「はつね君」は、弟たちから疎外されるようになってしまいました。
1年半という短い生涯を終えた「はつね君」ですが、自分の境遇を恨むでもなく、一人ひっそりと旅立ったとのことでした。そのことをかたりながら涙ぐむ森さんもまた自然で、とても穏やかな表情だったのが印象的でした。実はわが家のムサシも皮膚病に罹ったことがあったので、その苦しみは良く解るだけに胸が詰まる思いでした。