山しょう
太白区茂庭台団地にある「山しょう」は、自家製粉の手打ちそば店です。宮城産の常陸秋そばや北海道産のキタワセなど、全国各地から殻つきの玄そばで仕入れ、殻を剥いだ丸抜きを毎日石臼で挽く。「挽きたての粉で打ったそばは、味も香りもすっきりしていてエグミの少ないのが特徴だと思います」と主人の山口さん。
山口さんの打つそばは、のど越しを大事にした若干細めの十一そばで、そば粉に対してつなぎを一加えたものです。そして、一年中そばの味が変わらないよう、粉をブレンドして調整している。手打ちそばは冷たいそば用で、温かいそばは機械で製麺している。手打ちのそばを温かいそばにした場合、伸びやすいという特徴もある。
そのため、温かいそばにはつなぎの量も加減して、あえて機械製麺を使用しているという山口さんは、そば打ち歴15年で、そばの本場山形の出身です。平成17年に開店したというこの店は、店内も落ち着いた雰囲気に包まれた造りで、厨房の脇にその日のそばの産地が出ているなど、随所に細やかな気配りが感じられます。