輪王寺と北山五山
北山五山は仙台市の北山に点在する寺の総称で、東昌寺、覚範寺、光明寺、資福寺、満勝寺それぞれが伊達家ゆかりの菩提寺になっています。現在満勝寺は柏木に移転したため、輪王寺を入れて北山五山と称することもあります。輪王寺は、政宗公の仙台城入りとともに現在地に移った由緒ある寺で、境内には池泉式回遊庭園があり、三重の塔を背景に四季折々の花が楽しめます。
東昌寺は、1283年(弘安6年)につくられた伊達家最初の菩提寺で、境内には樹齢500年と推定される天然記念物のマルミガヤがあります。覚範寺は、政宗の父・輝宗の菩提寺として1586年(天正14年)山形県米沢に創建されました。その後政宗に従い、岩出山、愛宕山を経て現在地に移りました。本堂の裏に政宗の母保春院の墓と政宗の三男の供養塔があります。
光明寺は、1283年(弘安6年)伊達氏の始祖朝宗夫人の菩提寺として、現在の福島県伊達郡国見町に創建されました。慶長使節団としてヨーロッパを訪れた支倉常長の墓があり、案内人となったルイス・ソテロの記念碑が立っています。資福寺は、鎌倉時代に山形県高畠に創建されたもので、伊達家とともに仙台に移り1600年(慶長5年)に虎栽禅師が現在地に中興開山しました。境内には1200株のアジサイがあります。